2015.11.14~15 ミツカルツアーlong ver. まちなかコース@栃木市 に参加しました

参加プログラム:ミツカルツアー Long ver.まちなか編

report:埼玉県在住 会社員(栃木県鹿沼市出身) 鈴木宏美 

 

どうやら栃木市が動きはじめているらしい・・。そんな噂を聞いて、栃木市が気になっていた私。ローカルコンパスのツアーを知って、実際の街を見てみたい!と思いツアーに参加しました。予想を超えるワクワクと、出逢いに満ちた2日間でした。

 

まちを自分の足で歩くということ

 

 ツアー初日は自己紹介から。年齢や職業、参加の動機もさまざま、でも栃木に興味がある!という人との出逢いはとっても貴重だと思いました。これからどんなコラボレーションが生まれるかドキドキ。中心になって動いてくださる「マチナカプロジェクト」の大波さん、中村さん、後藤さんから、栃木市の概要説明もしていただきました。

 

今回のツアー拠点はコミュニティースペース「ぽたり」。今年オープンした「ぽたり」は、 運営責任者の神山さんを中心に、栃木市のみんなでDIYをして作り上げた空間です。とても居心地がいい空間でした。みんなが集まる場所があるだけで新しい何かが生まれる気がします。

 

昼食は、「かな半旅館」にて。宿泊先でもある「かな半旅館」の建物は、趣のある入口に瓦の屋根。小雨降る中、みんな夢中でシャッターを切っていました。

 

立派な建物に、傘をさしながらシャッターを切る私たち。街には古くて趣のある建物がたくさん。
立派な建物に、傘をさしながらシャッターを切る私たち。街には古くて趣のある建物がたくさん。


昼食後は、ついにまち歩きスタート!大波さんに案内をしていただきながらお店を回ります。実は、車では何度も通ったことがある道だけれど「こんなお店があったんだ!」と発見がたくさんありました。車で通っただけではわからないお店や、お店の中の人、建物の様子や雰囲気。 特に、今回は建物の中を見学させてもらうという貴重な体験も。



不動産に詳しい、中村さん・後藤さんからも話を聞くことで、この場所だったら「こんな風に使ってみたらどう?」「ここにカフェがあったらいいね」「この屋 上使いたい!」など、自然に具体的なイメージがアイディアが浮かんできました。場所の力は不思議です。


実際に歩いてみることで視点が変わり、新しい街の姿を発見できました。


建物の中で、盛り上がる参加者
建物の中で、盛り上がる参加者

地元のモノをもっと知りたい、使いたい

 

ぐるっと街を回り「油伝味噌屋」さんへ。個人的に味噌が大好きな私ですが、栃木市にこんなに歴史のある味噌屋さんがあったことを初めて知りました!もっと早く知っておきたかった。地元のモノ、それを生産している人を知ることでより商品への愛着も湧いてきます。栃木を離れて暮らす中で、より地元のモノを使いたいと思うようになりました。離れていても、栃木を感じられるのは地元の商品の力ですね。

 

街が持っている、けれど知られていない商品はまだまだ掘り起こせばたくさんあるはず。とても興味深い見学でした。

町の中だけでない栃木市の魅力


市街地を離れ車で15分。そこは、街の中とはガラッと変わった山の風景が。栃木市で孫ターン(祖父母が暮らす土地への移住)をして農業をしている縫村啓子さんの畑へ。(晴れていれば野菜収穫だったのですが雨で断念)


 

おじいさんの畑で農業をしている縫村啓子さんの話を聞きながら、落花生の実をはずすお手伝いを。町を離れると一転、山間の風景があり、農業ができる場所があるという立地も魅力的に感じました。

縫村さんは、まだ20代の若い女性。栃木の若いエネルギーを感じました。

 

さらに、ディープな栃木の夜

 

1日目の終わりは栃木市内にある銭湯「金魚湯」で懇親会を。薪でお風呂を沸かしている日本の中でも貴重な銭湯です。お風呂の中では、常連客の地元の方々と話がはずみ、のぼせそう・・。地元の方々と同じ経験をし、話をする機会はとっても楽しい時間でした。

 

金魚湯の由来は、お風呂にはいってみてのお楽しみ
金魚湯の由来は、お風呂にはいってみてのお楽しみ

 

懇親会では、栃木市のみなさんを大勢交えてスタート。食卓には、栃木市のおいしい物がたくさん。みなさん、それぞれ栃木市に来たきっかけや今活動していること、これからのことなどを話をさせていただきました。美味しいご飯にお酒も加わり賑やかな会はあっという間。地元の方と一度にこんなにも多く出会える、話ができるのはとても有意義な時間でした。


 

さあ、これから何をしよう!はじまりのエネルギーに満ちた2日目


2日目は、栃木で活躍しているUターン・Iターンの方々をゲストに迎えてトークセッション。昨日の懇親会でもたくさんお話を聞いたけど、改めていろんな課題が見えてきくるものです。参加者みんな、真剣な表情。私もこれから何ができるか、どう自分を活かせるのか不安とドキドキが頭の中に湧いてきました。


左から、NIPPA米の田中さん、フォトグラファーのアラタさん、地元企業に勤務の早川さん
左から、NIPPA米の田中さん、フォトグラファーのアラタさん、地元企業に勤務の早川さん

 

続いて、グループワークのスタートです。今回は、「小商いチーム」「ライフイベントチーム」の2チームに分かれて次回何かできるかアイディアの出し合いを。両グループとも熱がムクムクと湧いてきて、話が止まりません。

 

今回ライフイベントチームになった私。昨日、たくさん街の中を知ったつもりですが、まだまだ栃木の魅力が掘り出せそう。「こんなことないですか?」「あれはできますか?」の私たちの質問に、「これがあるよ!」「こんな人がいるよ」と次々と答えてくれる大波さん。まだまだ、素敵な素材や事業、歴史に人がたくさんいるんだなと思いました。いろんなことが実現できそうです。

 

 

2日間を終えて。


ツアーの最後、NIPPA米の田中さんの振り返りの言葉。「“翻訳者”になってほしい」という一言が印象に残りました。東京、栃木どちらにも足を置いている人だからこそ見えること、やれること、感じることを忘れないでほしいという言葉。今、まさに私は東京で仕事をしながら、それでも栃木に関わっていたいと思っています。もっとこうしたらいい、こんな風にしてほしい、なってほしい。私たちだからこそ、思えることがあるし、実現できることがあるのだと思います。


具体的にやりたいことが見えなくて、一歩踏み出せない、モヤモヤする気持ちもあるかもしれません。でも、その感覚を忘れてしまうのではなく、ずっと宿題として持っていたいと思います。

思いを形にするにはとってもエネルギーが必要。でも、その思いを一緒につなげてくれる人が、場所が、栃木にはあると思いました。



一歩を踏み出せないでいる人、ぼんやりと思いが湧いている人にはぜひ栃木市に来てほしい。まちの魅力を知り、たくさんの人に出逢いこの2日間で私と栃木市の距離がぐっと縮まった気がします。ツアーを終えて、東京で栃木を熱く語ってしまったほど。


「あなたにローカルを10%プラス」ではじまったコンパスのツアーですが、私にとっては10%以上かもしれない。まだまだ、宿題も多いけど力になれるといいな。2回目、どんなワクワクの芽が誕生するのか楽しみです!


一日目写真:小林学さん / 山田和哉さん