2016.11.19 地域の暮らし方に触れる旅。「ひととまちとつながる旅 第3回目フィールドワーク さとやまコース@益子町」

あっという間に益子町でのフィールドワークも最終回となりました!

今回はあいにくの雨。少し肌寒い日となりました。

そんな中、まず一日目は「おとなの社会科見学」で訪れた方々の職場にお邪魔して、実際に益子のしごとや暮らしを体験できる「おとなの職場体験」を行ないました。

参加者は、前回の訪問を踏まえて体験先を各自選んでもらいました。

 

陶芸家の鈴木稔師匠のもとでは、箸置きの型抜きをしたり、

 

 

有機農家の山崎喜生師匠のもとでは、野菜を収穫してから窯や土鍋でご飯を作って食べたり、

 

 

彫刻家の古川潤師匠のもとでは、木製のカトラリ-をやすりで削って仕上げのお手伝いしたり、

 

 

服飾家のkomichi師匠のもとでは、プロ仕様のミシンを使って、

ステッチでデザインしたコースターを作ってみたり、

 

 

パン職人の池田絵美師匠のもとでは、パンの袋づめをお手伝いしたり、

 

 

棟梁の高田英明師匠のもとでは、専用の機械の使って建築用の木材を加工したり、

 

 

実際にお仕事をお手伝いしたり、一緒にお昼ごはんを食べながら一日一緒に過ごすことで、どんな経緯で今の仕事や暮らしに行きついたのか、しごとや暮らしの中で大切にしていること等、普段なかなか聞けない話をしたりと、それぞれ充実した時間を過ごしました。

この体験を通して、参加者の皆さんは、仕事も暮らしもすべてを楽しみながら過ごされている姿にとても刺激を受けていました。

 

職場体験を終えた後は、益子の住まいをのぞくと題して、ミチカケの「益子とともに暮らす家」でも取り上げられている大工の小山正樹さん、デザイナーの博子さん夫妻のお宅を訪問させて頂きました。

 

 

小山さんは、那須から移住されて、自宅をセルフビルドで建てています。

お家の外壁は、半分が土壁、残りのもう半分がログハウスという特徴的な造りで、室内に入ると、南側にはたくさんの大きな窓があり、室内にいても季節ごとに変化する自然の風景や太陽の動きを感じながら過ごすことができるとても気持ちよい空間でした。

お家はまだ完成してはおらず、今も少しずつ住みながら必要に応じて造っている最中だとか。

参加者も、理想の住まいに見惚れていました。

 

 

その後はヒジノワに戻り、フィールドワークの集大成であるミチカケ新聞の作成に取り掛かりました。

 

 

益子の人と暮らしを伝える雑誌「ミチカケ」のデザインを担当しているTRUNKのアートディレクター笹目亮太郎さんとミチカケ編集人の簑田理香さんを講師にお呼びし、ご指導頂きました。

 

 

2回のフィールドワークを通して、感じ考えたことや印象に残ったこと等を写真も上手く使いながら記事にしました。参加者の中には、思いを言葉にするのは難しいけど、益子で出会った人や場所がステキだったことを伝えたいから頑張ります!と、苦戦しながらもプロのサポートを受けながら頑張っていました。

 

 

夜は、おとなの職場体験の訪問させていただいた方々をお呼びしての夕食タイム。

他にも、益子町で活動している地域おこし協力隊の方々も来てくれました。

 

 

夕食の最後には、おとなの職場体験でお世話になった師匠へ弟子(参加者)から今日一日の感想やメッセージを発表しました。弟子入りすることで、益子の方々と心の距離を縮めることができたという参加者もいました。

 

 

2日目は、トークイベント「ミチカケの行間を伝える「マシコボーダーレス」―地域に根ざした暮らしの作り方とは?―」を開催しました!

コンパスツアー内で協力頂いている『ミチカケ』で、先々月に特集した“外から入り益子に根ざした暮らしを積み重ねている人たち”。

ただ、雑誌には乗り切らない物語も多いとか。

今回は、そこで取り上げた方々をゲストとしてお招きして直接お話を聞くミチカケ×コンパスコラボトークイベント企画を計画しました。

司会&コーディネートは、以前から益子町とも繋がりがある雑誌コンフォルトの編集長多田さん。

“外から入り益子に根ざした暮らしを積み重ねている人たち”からは、木工作家の高山英樹さん、陶芸家の石川若彦さん、陶芸家&ミチカケ「益子とともに暮らす家」執筆者の矢津田義則さんにお越し頂きました。

まずは、それぞれに益子での暮らしについて紹介していただきました。

 

 

最初は、木工作家の高山英樹さん。

東京で舞台衣装制作の仕事をした後、世界放浪の旅を繰り返しながら、益子町に移住。

益子町にある自宅は、セルフビルド。しかも、家の基礎はプレパブ小屋。部屋の中はほとんど仕切りがなく、周りの自然とも垣根のない環境づくりを意識しているのだとか。そんな自由な発想で活動している人がいるのが益子の魅力だとおっしゃられていました。

 

 

次に、陶芸家の石川若彦さん。

都内でグラフィックデザイナーとして仕事をした後、益子に移住、陶芸家に転職。

自分の手から生み出すことのできるようなモノづくりの仕事がしたい。そんな時、姉が益子で陶芸の仕事をしていたことがきっかけで、また父親が彫刻家だったこともあり、自然にその道に入っていけたのだとか。お住まいは、大工さんや仲間と一緒に作ったハーフビルド。自分の生活スタイルや仕事に合わせたり、必要なものは自分で作るスタイルを大切にしておられました。

 

 

最後に、陶芸家・ミチカケ「益子とともに暮らす家」執筆者の矢津田義則さん。

お住まいは明治4年築の古民家を移築し、工房はセルフビルド。昔ながらの日本家屋の暗いイメージとは違い、とても明るい空間。移築した際に、いかに明るくするか工夫をこらしたそうです。

また、旅好きが高じて色んな所に行くことが、陶芸家としての本業の創作活動にも良い影響を与えているそうです。

 

 

ぞれぞれの暮らしからは、大切にしている価値観や、やりたい事・好きな事に楽しみながら向き合う姿を見る事ができました。4者を交えてのトークセッションでも、地域に暮らすことや向き合うこと、生きることとは何なのか、実際の経験をもって語られる言葉は、とても心に響きました。

参加者も、自分で考えてやりたいことはとにかくやってみる事や、人生を楽しくするのもつまらなくするのも自分次第等、多くの事を学んでいるようでした。

 

トークイベント終了後、「ミチカケ新聞」展と題して、参加者が作成したミチカケ新聞の展示を行ないました。

 

 

イベントに来て下さった方や、おとなの職場体験の師匠の方々が見に来てくださりました。

最後に、参加者が自分で作成したミチカケ新聞のミニ発表を行ない、師匠たちはどんなところが記憶に残ったのか、どんなことを感じたのか、興味深い様子で聞いていました。

 

 

今回、現地でのコーディネートや受け入れをしてくださった、

地域編集室主宰の簑田理香さん、

陶芸家の鈴木稔さん、

星居社代表・棟梁の高田英明さん、

服飾家のkomichiさん、

彫刻家の古川潤さん、

日々舎主宰・パン職人の池田絵美さん、

有機農家の山崎喜生さん、

益子町役場・企画課の岩崎さん、

建築デザイナーの小山博子さん、

ミチカケ新聞の作成サポートをしてくださった

TRUNK代表の笹目亮太郎さん

イベントのゲストである

木工家具作家の高山英樹さん

陶芸家の石川若彦さん

陶芸家の矢津田義則さん

コンフォルト編集長の多田君枝さん

益子町地域おこし協力隊のみなさま

大変お世話になりました。ありがとうございました。

 

1月の報告会でまた会いましょう!!!