「地元に帰りたいですか?」栃木県出身者に、ホンネを聞いてみた。

突然ですが、質問です。

あなたは地元に帰りたいと思っていますか?

 

こんにちは。コンパス情報発信チームの鈴木彩華です。

 

私は栃木県小山市出身で、今は都内に住んでいるのですが、数年前から少し気が付いてしまったことがあります。それは、「地元に帰りたい(かも)」ということです。

 

「実家の家族のそばに住みたいなあ」と思うようになってしまったのです。

 

しかし、生活の拠点を移すのはそう簡単ではないですし、日々それなりに忙しくて、そんな気持ちにフタをしがちになっています。1人だとなかなか「地元に帰るぞ」っていうモチベーションも保ちにくいので、仲間がいると心強いもの。

 

「はじまりのローカル コンパス」は、都市部に住みながら栃木県と関わるライフスタイルを発信するプロジェクトで、地元との付き合い方を考えている私のような人にぴったりのイベントを開催しています。

 

今回は、東京でにわかに盛り上がっているオシャレタウン"清澄白河"で、いろんな生き方・働き方との出会いの場を提供している「しごとバー」とのコラボ企画です。

 

同じような悩みを持つ人たちに出会えそうだったので、集まった栃木県出身者のみなさんに「地元に帰りたいですか?」と単刀直入に聞いてみました。

東京で自分のアイデンティティを確立してから帰りたい

Yさん(25歳)

都内でデザイナーとして働いているYさん。日光市の実家に帰りたいという気持ちはあるものの、まだまだ東京でやりたいことがあるようです。

 

「せっかく東京にいるんだし、今は東京でがつがつ働いてデザイナーとして自分のアイデンティティを確立してから帰りたいと思っています。帰るのはお金と時間に余裕が生まれる頃、きっと30代になってからかな。

 

帰ったら実家の近くでアトリエを開きたいです。田舎と東京では受ける刺激が違うので、作品の幅が広がりそうで楽しみ。東京でデザイナーとして働きながら、日光で絵を書いたり、農業の手伝いをしたりする二拠点生活もいいかな」

自分には東京の暮らしは向いてません

Oさん(女性32歳)

将来住む場所を考えている、というOさん。栃木県にUタ-ンをするか、小笠原諸島に住むか検討しているそうです。なぜ、この2か所なのでしょうか。

 

「ゆかりのある場所か、好きな場所に住みたいと思って。小笠原諸島、好きなんですよね。どちらにするか、判断基準はいくつかあるけれど……1番の悩んでいるのは仕事です。

 

ずっと東京暮らしは向いていないな、って思いつつ夢中に働いていたら10年経っていました。そのキャリアを捨てるのも勿体無いじゃないですか。

 

小笠原諸島まで行けば、バイトみたいな仕事でもいいかなって思うんですけど、栃木だったらちょっとこだわりたくなっちゃいますね。正直、栃木で働くイメージが湧かず二の足を踏んでいます……(笑)」

移住は怖いけれど、サラリーマンに戻ることもできるし

Sさん(33歳)

宇都宮市出身のSさん。都内の大手食品会社で働きながら、副業でカメラマンやセミナー講師をされています。なんと来年、日光市への移住を検討しているそうです。

 

「移住したら、今の仕事を辞めて独立することになります。怖いですが……もし上手くいかなければサラリーマンに戻ることもできるし、なんとでもなるかなって」

定年退職をしたら、田舎に住みたい

Mさん(男性23歳)

宇都宮出身で、都内でメーカーの営業として働いているMさん。定年退職した後に、地元で暮らしたいと考えているようです。

 

「地元は好きです。でも、今の仕事にも満足しているし、この先も頑張りたいと思っているので、栃木には老後に戻ってゆっくり過ごしたいなと思っています」

夫が足利に帰りたがっているので、相談中です。

Tさん(32歳)

Tさんご自身は東北出身ですが、旦那さんが足利市出身で地元に帰りたがっているので栃木での暮らしや仕事について情報収集中だそうです。

 

「私も足利は好きなので、移住に反対はしていないのですが……タイミングは早くて5年、遅くて10年以内で考えています。私の仕事の折り合いがつくのがそれくらいで。ずっと頑張ってきたことなので、やりきりたいんですよね。

 

5年後なら独立して生計を立てられそうなんです。本当に好きなことをしがらみなくできそうなので、楽しみでもあります。仕事・子育て・家族……バランスをとるのって、なかなか大変ですね」

地元に帰るには仕事がネック

5人のお話を伺って、「地元に帰りたい」という気持ちはあったとしても、実際に生活の拠点を変えるとなると、仕事が大きなハードルになりがち、ということが分かりました。今の仕事とは別の仕事を用意できないと、帰る決断まではなかなか難しいですよね。

 

今回のイベント「しごとバー:週末とちぎ古民家ナイト」には、こうした課題への回答となるモデルケースとして、2名のゲストをが来てくれました。

 

一度は上京しているものの、栃木県で古民家を活用して地域に根付いた生業をつくっている方々です。再び栃木と関わることになったその背景やノウハウ、暮らしの様子とはいったいどのようなものなのでしょうか?

いつか地元に帰るんだろうな、とは思っていました

1人目は佐藤達夫さん。那須町で築50年の古民家を改装したゲストハウス「DOORz」を経営され、その傍らWeb制作を専門として写真・映像編集など様々なクリエイティブワークを生業としています。

 

「もともとは都内でIT関係の仕事をしていました。最先端のITに携われる仕事も、都内での生活も好きだったんですけど、流れの速い業界だし、どこかで息切れするなって思っていて。地元には親もいるので、いつか帰ることは考えていました」

 

そんな佐藤さんには、地元に帰る決定的なきっかけがあったそうです。

 

「彼女(現在は結婚されて奥様に)が那須塩原に住んでいたんですけれど。彼女が那須町で空き家を借りられたらしく、ゲストハウスをやりたいって言ってきたんですよ。借りたなら、やるしかないね、と(笑)。良いきっかけになりました」

 

栃木へ帰った後は、働き方もとても大切にされています。

 

「平日はWebの仕事をして、土曜日の宿泊だけゲストハウスを営業しています。子育てをしながらゲストハウスを運営するのって、なかなか大変なんですよ。

 

自分たちが好きではじめたんだから、自分たちが楽しめないと意味がないと思っています。人がやれないと思っている面白いことを、どうやったら実現できるのかを考えて実行するのが好きです」

足利は大切な街。自分ができることで貢献したい

2人目は足利市出身の山田夕湖さん。現在は都内に拠点を置き、設計事務所を経営されています。週末は足利市で古民家の活用を考える団体「つなぐつむぐ会」の代表として、市内の空き家調査や空き家を使ったイベントなどを主催しています。

 

「足利は、私にとって帰る場所。だから、地元で仕事をするのは合わないと思っていて、ほどよい距離を保ちたいと思っていたんです」

 

そんな山田さんが、足利市で「つなぐつむぐ会」を設立されたのは、こんなきっかけがありました。

 

「10年以上ずっと"足利もさみしくなったね"、って声を聞いているうちに、気持ちが収まらなくなってきて。私にできることはないかなって思うようになったんです。離れていたって、大切な街ですからね」

 

実際に足利市で活動をするようになって、街に対して印象が変わったそうです。

 

「足利の人は、ここは何もないから……って言うし、私もそう思っていたのですが、そんなことはありません。関わっていくうちに、生み出す力のある街だと思うようになりました。

 

このままいろいろなものが壊されるのは忍びないと思っていたのですが、壊れるものにも意味があります。古民家や空き家の活用を考える立場上、本当に守るべきものを、意味のあるかたちで残していくために、これからも足利で活動していきたいと思います」

実際に移住された佐藤さんと、東京と栃木の二拠点生活をしている山田さん。地元に対して対照的な関わり方をしているお二人の話は、みなさんとても参考になったようです。

 

お二人とも、地元は常に気になっていがらも、それぞれ「今だ」というきっかけがあり生活スタイルを変えることを決断されたようです。地元に帰るタイミングは、そんな転機が訪れるのを待つのもひとつの手ですが、今すぐ、何かきっかけが欲しい方はプチ移住体験ができるイベント「コンパスツアー」がおすすめです。

 

足利市では山田さんと、古民家を活かした小商いを体験したり、那須町では佐藤さんと共にゲストハウスの立ち上げに関わったり、と盛りだくさんな内容です。

 

地元に帰りたい。もしくは、地元が気になる。という方はぜひツアーに参加して、あなたの人生に新しいきっかけをプラスしてみませんか。

 

ツアーの詳細はこちら

https://www.hajimari-local.jp/event/17long/